【英文法劇場】英語の名詞とは?基本から発展的な文法理解につながる知識までわかりやすく解説![063]

英語の理解に役立つ名詞のおはなし 話すための基礎文法

今回は、名詞についてお話しします。

名詞の基本知識重要ポイント名詞の理解がどう役に立つのかを、物語調の英文法劇場としてお届けしたいと思います。

それでは、早速始めましょう。

英語の名詞とは?物語調で分かりやすく説明!英文法劇場

英文法劇場~ニセ王子と名詞対決!~

題して、「英文法劇場~ニセ王子と名詞対決!~」

はじまり、はじまり。

英語王国

むかしむかし、あるところに英語王国という国がありました。

その国では、動詞族と呼ばれる人々が王族として国を治めていました。

そして、その動詞族の王子の1人にペンタロウという王子様がいました。

国の人々の役に立ちたいと考え、みんなから慕われている心優しい王子様です。

英語王国の人々

英語王国には名詞族、形容詞族、副詞族など様々な役割をもつ人々が住んでいます。

わるいうさぎ

そして王国の人里離れた山奥には、こんな人もひっそりと住んでいました。

ふっふっふ、ついにこの日が来たな。さあ、変身だ。えいっ!

乗っ取り計画

ようし、王子そっくりに化けてやったぞ。
これで王子が留守のうちに俺様が王子にすり替わり、英語王国を乗っ取ってやるのだ。
はっはっはっはっ…

おでまし

やあやあ、皆の衆。王子のおでましだぞ。

あっ、王子様、お戻りになったのですね。でも何かいつもと違うような…

やあみんな、ただいま。予定より早く帰れたよ…

びっくり

しまった!王子とはち合わせてしまったぞ!

ん?きみは…?

あれ?王子様が2人…?

うーん、本物の王子様はどっちだろう…

そうだ、国民思いの王子様しかわからないことを聞いてみたらいいんじゃない?
国のみんなのことをよく知っているのが本物の王子様だよね!

ぎく!

王子様はどっち?

それいいね!じゃあ僕たち名詞族のことを聞いてみよう!

名詞とは

名詞って何?

ねえ、王子様、名詞って何でしょうか?本物の王子様なら答えられるよね!

(しめた、それなら下調べでわかっているぞ!)

名詞というのは…

はいはいっ!それは私が答えよう!

名詞の説明

名詞というのは、単純に言えば人や物事の名前のことだ。
わかりやすいところで言えば、Taro, Japanなどの固有名詞や、
person, dog, station, box, waterなど、具体的なものの名前や何かの種類をまとめる名前、
courage, beauty, information, angerなど、抽象的なものや概念の名前ももちろん名詞だぞ。

代名詞の説明

ちなみに、一緒に覚えておくといいものとして代名詞というのものもある。
代名詞はその名の通り名詞の代わりとなる言葉だ。
I, you, he, she, it, we, theyなどだな。

たとえば、Dogs are smart.(犬は賢い)と言ったとしよう。Dogsが名詞だな。
この後続けてまた犬のことに触れるとすると、繰り返しを避けるために
They are our friends.(彼ら(=犬)は私達の友達です。)と代名詞を使って言い換えるんだ。
これが代名詞の働きだな。

どうだ、名詞といえばこんなものだろ。

答えられたということは、こっちの王子様が本物かな?

ちょっと待って。もうちょっと聞いてみようよ。
ねえ王子様、名詞にはどんな特徴があるのでしょうか?

名詞の特徴は?

と、特徴?えーっと…

名詞さんの特徴だね、僕が説明するよ!

名詞の特徴

可算名詞と不可算名詞

名詞というのは、大きく2つに分けることができるんだ。
可算名詞不可算名詞だよ。
可算というのは数えられるということ、不可算は逆に数えられないということだよ。

数えられる名詞、つまり可算名詞で不特定なものを1つだけ指したいなら、単数になるから、例えばa boyとなるよね。
aという冠詞をつけることになるよ。
もし2つ以上を指したいなら、複数だからtwo boysなどとなるよね。
名詞の語尾に複数を表すsをつけることになるよ。

一方で、数えられない名詞、つまり不可算名詞には、例えばwaterやloveなどがあるよ。
水や愛は、1つ、2つって数えられそうにないのがなんとなく分かるかな。
こんな風に、英語の名詞は「数えられるかどうか」と、「1つなのか、複数なのか」がとっても大事なんだ。
可算名詞か不可算名詞かわからないときは、しっかりと辞書などで調べて確認してみてね。

所有格1

名詞の特徴は他にもあるよ。今度は「所有格」というものについて話すね。
例えばJohn’s book(ジョンの本)、などのように、「誰々の□□」と言いたい時、「誰々の」にあたる名詞にアポストロフィーという点(’)と、sをつけるよ。

ちなみに複数形の名詞となっていて-sや-esで終わる語の場合は、the students plans(その学生たちの計画)のように、アポストロフィーの点(’)だけをつけることになるよ。
もうそこにsがあるから、sを重ねて言わないんだね。

また、代名詞の場合は「誰々の」の意味になる所有格の形があるよね。
例えば「私の両親」だったら、my parentsとなるね。

ちなみに、「誰々の」にあたる部分が人じゃない場合は特に、前置詞のofを使うことが多いよ。
the capital of Japan日本の首都)という感じだね。
こんな風に、「〇〇の□□」を表すには所有格の’sやofを使うんだよ。

所有格2

そして、今は「〇〇の」の方にあたる名詞に注目したけど、「□□」にあたる方に注目してみると…こちらも名詞が使われているのがわかるよね。

名詞と相性がいい言葉

じゃあ次はこの視点で、名詞と一緒に使われる言葉、つまり名詞と相性が良い言葉を見ていこう。

名詞と相性がいい言葉2

ちょうど今確認したように、John’s bookジョンの本)のJohn’sや、my parents(私の両親)のmyのように、名詞には「誰(何)の?」を意味する語をつけることができるね。

他にも、a boyのaや、the girlのtheなど、「特定されているか?」を表す語や、
old houses(古い家々)のold、important information重要な情報)のimportantなど、「どんな?」という情報を足す言葉、
two applesのtwoやa lot of snowのa lot ofなど、数や量を表す言葉
this hatのthisやthese booksのtheseなど、「どの?」を示す言葉などが名詞とよく一緒に使われるよ。

つまり、名詞にはどんなものなのか、どのことなのかといった、限定したり、説明したりする言葉がつくことが多いんだね。

大きな目1

名詞はこのような言葉と一緒に文中に出てくることが多いから、名詞を捉えるときは大きな目で見るイメージを持ってみるといいよ。
つまり、名詞とそれにくっついている言葉をセットにして、大きなかたまりで言葉を捉えるように意識すると、英語が読みやすくなるんだ。

前置詞

もう1つ、名詞とよく一緒に使われる言葉を紹介するね。
前置詞という言葉だよ。
前置詞は、たとえばin, on, at, by, to, for, withなどのことだね。

in the roomその部屋の中に)のinや、with my friends私の友達と)のwith、from morning to night(朝から晩まで)のfromやtoを見るとわかるように、前置詞は基本的に名詞の働きをするものの前に置かれるよ。
「前」「置」かれるから前置詞なんだね。
もちろん代名詞の場合でも、on it(その上に)とか、for her(彼女のために)など、前に前置詞を置くことができるよ。

なるほど、やっぱりこちらの王子様がこれだけ知っているということは…

(汗)

名詞の文中での役割

もう少し聞いてみようよ!
王子様、僕たち名詞は文の中でどのような役割をしているか教えてもらえますか?

名詞の文の中での役割は?

うん、名詞さんの役割はね…

それは俺様、いや僕が答えるよ!

主語

たとえば、Dogs are smart.(犬は賢い)という文を見てみよう。Dogsが名詞だな。

この名詞はこの文の中で主語の役割をしている。
主語というのは、「誰誰が」とか「何何は」ということ、つまり、誰の話か、何の話かを示す部分だ。
説明上、主語という英語の頭文字から、Sと表すこともあるぞ。
ど、どうだ、これが名詞の文の中での役割だ。

そうそう、この文の要素を続けてみていくと、areが述語動詞、つまり主語に対応する動詞で、smartが補語、つまり、ここでは主語を説明する言葉になっているね。
それぞれ、VCと表すこともあるよ。
今名詞が主語になっていることを確認したけど、名詞が文の中でする役割は、主語だけじゃないよね。

えーっと…うっ、お腹が痛い…(逃げる)

目的語、補語

あれ、大丈夫かな?じゃあ、僕が話を続けるね。
たとえば、I cleaned the room.(私はその部屋を掃除した。)という文を見てみよう。
Iという代名詞が主語、cleanedが述語動詞、そして、名詞であるthe roomが「何を掃除したか?」という目的語O)になっているね。
目的語は、「~が」とか「~に」、「~を」などの「~」に当たる部分だね。
こんな風に名詞は目的語になることもできるよ。

もう1つ別の文を見てみよう。
They are our friends.(彼らは私たちの友達です。)という文は、Theyという代名詞が主語、areが述語動詞、そして名詞であるour friendsは補語になっているよ。
補語はさっきも出てきたけど、主語や目的語を説明する言葉のことで、ここでは主語のtheyがour friends(私たちの友達)だということを言っているんだね。
こんな風に名詞は文の中で主語、目的語、補語になることができるんだ。

何?

「文法用語じゃよくわからない」という人は、名詞の役割をこんな風に捉えてみて。
名詞が主語、目的語、補語になれるということは、名詞は文中で「何?」の答えにあたる部分になることができるということなんだ。
「何が?」とか「何を?」とか「何に?」の答えにあたる部分だね。

何?を確認

もう一度さっきの文を「何?」を意識しながら見てみよう。
1つ目の文では、Dogs(犬)という名詞が主語になっていたけど、これは「何が?」にあたる部分になっているよね。

「何が」賢いのかというのかというと、「犬が」賢いんだよね。

2つ目の文では、the roomという名詞が目的語になっていたけど、これは「何を?」にあたる部分だね。

「何を」掃除したのかというと、「その部屋を」掃除したんだよね。

3つ目の文では、our friendsという名詞が補語になっていたけど、これは「何?」にあたる部分だね。

彼らは「何」なのかというと、「私たちの友達」なんだよね。

名詞の文中での役割、わかったもらえたかな?

さすが王子様!僕たち名詞族のことについてよく知ってくれていて嬉しいな!

ぐぬぬぬぬ…(汗)

名詞の理解がどのように役立つのか

どんな風に約立つの?

ねえ、話を聞いていて気になったんだけど、名詞を理解しているとどんな風に英語学習に役立つのかな?

王子様、教えてもらえますか?

もちろんだよ!

思い出してみよう1

ちょっと思い出してほしいんだけど、名詞には限定したり、説明したりする言葉がつくことが多いということをさっき確認したよね。

このことを頭に入れたまま、もう少し発展的な文法を見てみよう。

修飾関係が見抜きやすくなる

たとえば、This is the book that she wrote.(これは彼女が書いた本です。)という文では、関係代名詞(that)というものが使われているんだけど、これはbookという名詞を関係代名詞以下が説明しているという構造になっているよ。

どんな本かというと、「彼女が書いた本」ということだね。

こんな風に、名詞には限定したり、説明したりする言葉がつくことが多いということが分かっていれば、発展的な文法に触れても、修飾関係(どの部分がどこを説明しているのか)が見抜きやすくなるんだ。

関係代名詞の他にも、分詞to不定詞などがこんな風に名詞にくっつくことができるよ。

詳しく知りたい人は、是非それぞれについての記事を見てみてね。

大きな目

さっきも少し触れたけど、名詞とそれにくっついている言葉はセットにして、大きな目で見るイメージでひとかたまりで捉えるように意識すると、英語が読みやすくなるよ。

「彼女が書いた本」と、言葉のかたまり(大きな名詞)として捉えるんだね。

思い出してみよう2

ここで思い出してほしいんだけど、名詞は文の中で主語、目的語、補語になることができるんだったよね。

このことを頭に入れてさっきの文に戻ってみよう。

文の構造がわかりやすくなる

この文では、this が主語、isが述語動詞で、this(これ)は「何」なのかというと、「彼女が書いた本」と、この大きな名詞の部分が補語になっているね。

こんな風に大きな名詞のように言葉のかたまりを捉えられると、文の構造がぐっとわかりやすくなるんだよ。

もちろん、このような部分が主語(主部)や目的語になることもあるよ。

名詞の役割をする他の文法

それに、名詞の役割がわかっていれば、名詞の働きをする他の文法の理解にもつながるんだよ。

名詞の働きをする文法が理解しやすくなる

たとえば、I decided to bake cookies.(私はクッキーを焼くことに決めた。)という文では、to不定詞が使われているよ。

これは名詞的用法というto不定詞の使い方で、その名の通り名詞の役割をするから、I(私は)=主語、decided(決めた)=述語動詞、何を決めたかというとto bake cookies(クッキーを焼くこと)となって、このto不定詞が作る語のかたまり(to bake cookies)が目的語になっているんだ。

他にも動名詞などが名詞の働きをすることができるよ。

名詞を理解していると、こんな風に名詞の働きをする文法も理解しやすくなるんだよ。

to不定詞動名詞について詳しく知りたい人は、是非それぞれについての記事を見てみてね!

本物はこっち!

うんうん、これはもう本当の王子様はこっちだよね!

くっそー!覚えてろよー!!(逃げる)

おわり

ふぅ、今日は僕のふりをする偽物が現れたけど、いつも通り王子として普段から国の皆のことを理解しようと努めていれば、今回みたいなことが起きても大丈夫だよね。

完

こうして今日も英語王国の平和は守られましたとさ。

「英文法劇場~ニセ王子と名詞対決!~」おしまい。

英文法劇場~ニセ王子と名詞対決!~ おわりに

おわりに

お疲れさまでした。英文法劇場、どうだったでしょうか?

「名詞のことがちょっとわかった!」とか、「そういうことだったのか!」という気づきが少しでもあったなら嬉しく思います。

チャンネル紹介

このブログおよびYouTubeチャンネルでは、主に英文法や英文読解の説明をできるだけわかりやすく行っておりますので、良かったらまた見に来てくださいね。

この記事を書いた人
Momo

英語講師/翻訳者
英検1級/TOEIC980/全国通訳案内士
スタディサプリ講師(中学講座 - 英語)
2児のママ
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