【意外な事実も?】There is / There are構文の使い方[039]

基礎から学ぶThere is構文 話すための基礎文法
There is 構文はじめに

今回は、There is 構文について説明します。

There is 構文の使い方の基礎と+αの知識をお届けします。

では、早速始めましょう。

There is 構文とは

There is 構文とは

まず、There is 構文とは何かについて確認しておきましょう。

There is 構文は、どこかに何かが「ある」あるいは「いる」ことを伝える文です。

たとえば、

There is a cat on the roof. 屋根の上に猫がいる。

という風に使うことができます。

「猫がいる」という情報を伝えている文だということですね。

There is 構文の使い方

では、There is 構文の使い方について見ていきましょう。

基本のThere is 構文の作り方

There is 構文の使い方

There is 構文は、

There + be動詞 + 〇〇 (+場所を表す場所)

という風に、「There」「be動詞」そして○○がいるの「○○」にあたる部分で作られています。

これに、どこにいるかなどの情報が足されることが多いです。

この頭の“there”というのは、この文を作るための形式的な主語で、特に意味はありません。

なので、“there”という言葉自体には「そこに」という意味がありますが、There is 構文の“there”には「そこに」という意味はありません。

“there”の次に来るbe動詞の部分は、その後に来る〇〇が単数が複数かによって形を変えます

そして最後の〇〇の部分は名詞が来るのですが、これがThere is 構文の言わば本当の主語になります。

頭の“there”は形式的な主語ですからね。

ちなみに、文型にあてはめるとThere is 構文は本当の主語、動詞という形でSVになるので、第1文型の一種となります。特殊な形ですね。

文型がよく分からないという方は、前回の文型についての記事で詳しく説明していますので、是非そちらをご覧ください。

There is 構文の例で文の作りを確認すると、先ほどの

There is a cat on the roof. 屋根の上に猫がいる。

では、まず文頭に形上の主語の“There”、そしてbe動詞“is”となっていますね。

be動詞が“is”と単数形なのは、〇〇の部分が“a cat”(1匹の猫)だからです。

ちなみに“There is”は“There’s”と短縮することができます。

また、

There are some shops near here. この近くにいくつか店がある。

という文では、まず“There”、そしてbe動詞“are”、be動詞が複数形の“are”なのは、〇〇の部分が“some shops”と複数形だからですね。

また、

There is some milk in the bottle. そのボトルにはいくらか牛乳がある。

では、“There is”となっていますが、be動詞が単数形なのは〇〇が“milk”という不可算名詞だからです。数えられない名詞のことですね。

このように、数えられない名詞の場合は“is”を使うことになります。

可算名詞、不可算名詞については以下の記事で詳しく説明していますので、よく分からないという方は是非そちらをご覧ください。

There is 構文で重要なのは…

There is 構文 新情報

では、There is 構文の基本の作り方が分かったところで、この構文を使う上でもう1つ重要なことについて確認しておきましょう。

この本当の主語(〇〇)の部分に来るのは、基本的にはaやsomeなどが付く不特定のものになります。

つまり、これまで触れられていなかった新しい情報だということです。

これは、There is 構文が使われるのは、何かの存在そのものを初めて知らせるときだからです。

新情報として何かの存在を伝えるんですね。

たとえば、先ほど確認した

There is a cat on the roof.

では、〇〇の部分は“a cat”で、不特定の冠詞“a”がついています。

「ある猫」という感じです。

There is 構文は新しい情報を知らせるために使われるので、聞き手はこの猫について初めて聞くから、“a cat”なわけですね。

ちなみに、聞き手も認識している特定の猫が屋根の上にいるとしたら、

The cat is on the roof. その猫は屋根の上にいる。

になります。

“the”を使うのは「どれを指しているかが明らかなとき」なので、“the cat”(その猫)は今までに話題に登っているはずなんですよね。

だから新しい情報ではないので、There is 構文では普通は使われません。

冠詞の“a”と“the”の違いについては以下の記事で詳しく説明していますので、気になる方はそちらをご覧ください。

疑問文

疑問文

では、There is 構文の疑問文の形を見ておきましょう。

たとえば、

Is there a hotel near here? この近くにホテルはありますか?

という文です。

“Is there”と、疑問文なので普通の文とは並びが逆になっています。

“There”は形式的な主語ですが、疑問文の作り方としては“There”と“is”が入れ替わります。

そしてその後に何があるかという本当の主語、“a hotel”が来ます。

この質問には、

Yes, there is. / No, there isn’t.

と答えることができます。

複数形を使うなら、

Are there any hotels near hear?

という言い方ができます。

疑問文なので、“Are there any hotels”という並びになりますね。

否定文

否定文

次は否定文を見てみましょう。

「この近くにはホテルがない」ということを、まず単数形で言うと、

There isn’t a hotel near here. この近くにはホテルはありません。

となります。

〇〇の部分が“a hotel”なので、be動詞は“is”の否定形“isn’t”を使えばいいですね。

複数形を使って言うなら、

There aren’t any hotels near here. この近くにはホテルはありません。

と言うことができます。

〇〇の部分が“any hotels”と複数形なので、be動詞は“are”の否定形“aren’t”になります。

否定文の“not”と“any”を一緒に使うと、「1つもない」とか「少しもない」というニュアンスになりますね。

また、“no”を使って、

There are no hotels near here. この近くにはホテルはありません。

という言い方もできます。

“no hotels”の部分に否定の意味があるので、be動詞は“are”のままでOKです。

There is 構文のいろいろな時制

There is 構文のいろいろな時制

次は、There is 構文をいろいろな時制で確認してみましょう。

まず過去形だと、

There was nothing in the box. その箱の中には何もなかった。

というような文が作れます。

「何もない」ことを表す“nothing”は単数扱いなので、be動詞の部分を“is”の過去形“was”にしてあげればいいですね。

現在完了形でも、There is 構文を使うことができます。

There has been an accident. 事故があった。

などのように使われます。

〇〇の部分が“an accident”と単数形なので、be動詞の部分は“has been”になっていますね。

現在完了形は今とつながりがある時制なので、たとえば今もぶつかった車が道路にあるままだとか、その事故の影響が今もあることを表すときに使うことになります。

現在完了形については以下の記事で詳しく説明していますので、よく分からないという方は是非そちらをご覧ください。

また、there is 構文で未来を表す表現も可能です。

There will be a lot of people in the party. そのパーティーにはたくさんの人が出席することになる。

といった感じですね。

be動詞に未来を表す助動詞の“will”がついています。

助動詞がよく分からないという方は、以下の記事で詳しく説明していますので、是非そちらをご覧ください。

ちょっとためになる豆知識

豆知識

最後にThere is 構文のちょっとためになる豆知識をご紹介します。

まず、会話やカジュアルな文章では、たとえば

There’s lots of cars in the car park. その駐車場にはたくさんの車がある。

といった文が見られます。

〇〇の部分が“lots of cars”(たくさんの車)と複数形なのに、be動詞は短縮されいますが“is”ですから、単数の形をしています。

つまり、be動詞と本当の主語の数が一致していないんですね。

これは文法上では間違いなのですが、口語では〇〇の部分が複数でも“There is”が使われることがあります

次はThere is 構文にbe動詞以外が使われる例です。

たとえば、

Once upon a time, there lived a giant. 昔々あるところに、巨人が住んでいました。

という風に使われます。

“once upon a time”というのは、よくおとぎ話などのはじめに使われる決まり文句のようなものです。

この文では、“there lived a giant”と、動詞の部分は“live”が使われていますね。

他にもexist, come, stand, happen, remainなど、be動詞以外の動詞が使われることがあります。

これを知っていると、“There”の後にこのような動詞が来ている文に出会っても、落ち着いて意味が取れますね。

最後にThere is 構文の注意点として、くどい文章になってしまうことがあることを挙げたいと思います。

たとえば、「読書が好きな人はたくさんいる」と言いたいとしましょう。

もちろんThere is 構文を使って、

There are many people who like reading. 読書が好きな人はたくさんいます。

と言うことはできるのですが、少しまわりくどく感じられてしまいます。

英語では特に簡潔な文が好まれますから、この場合は単純に〇〇の部分(many people)を主語にして

Many people like reading.

と言えば十分ですし、ずっとスッキリした文になりますよね。

こうすれば、関係代名詞も使う必要がありません。

There is 構文は便利なのですが、自分で使うときは無駄に冗長な文になっていないか注意すると良いですね。

There is 構文 まとめ

There is 構文まとめ
  • There is 構文:どこかに何かが「ある」「いる」ことを伝える文
  • There+be動詞+〇〇(+場所を表す言葉)
  • 存在そのものを初めて知らせるときに使う(新しい情報)

今回はThere is 構文についてお話ししました。

この記事でしっかりとポイントを押さえて、使いこなしてもらえたら嬉しく思います。

このブログおよびYouTubeチャンネルでは、主に今回のような英文法や英文読解の説明をできるだけわかりやすく行っていますので、良かったらまた見に来てくださいね。

この記事を書いた人
Momo

英語講師/翻訳者
英検1級/TOEIC980/全国通訳案内士
スタディサプリ講師(中学講座 - 英語)
2児のママ
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