この『英語のあれこれ』のコーナーでは、ゆるーく「英語の特徴」や「英語の不思議」、「日本語との違い」などについて雑談をします。
英語や言語学習って面白いなぁと感じてもらえるきっかけになればと思っています。
英語学習の息抜きにでもまったりとご覧ください。
日本語とぜんぜん違う?英語の特徴を探る
今日お話ししたいのは、英語の特徴についてです。
分かりやすく、英語くんとしてこの子の性格を考えてみましょう。
シンプルさを求める英語
今回焦点を当てたいのは英語のシンプルさです。
例えば、英語の会話の中で人の名前(Mike)が登場すると、次に登場する時には代名詞(he)に変えられますよね。
このことから、繰り返しを嫌うという英語の性質が感じられます。
また、英文ではSとV(主語と述語動詞)が最小単位として、この順で話をすることになります。
つまり、結論先行型の話し方なわけです。
このような点から、英語くんのシンプルさを求める姿勢が感じられますね。
説明したい日本語
一方で、日本語ちゃんはどうでしょうか。
英語くんとの比較で一言で言えば、日本語ちゃんの性格は「説明したい」、説明したがりさんです。
例えば会話の中であいちゃんという人の名前が出てきたら、おそらくその後も「あいちゃんが…」と続けますよね。
日本語にも「彼女」といった代名詞はありますが、会話では特にあまり使われません。
必要がなければ言い換えないですよね。
また、語順についても、「~が~を~する」といった話し方になり、英語と違って述語の部分が最後に来ます。
誰がどうしたという結論よりも、そこに行き着く過程に先に触れたいのが日本語というわけです。
このような点から、日本語ちゃんの「説明したい」感を感じますね。
日本語は最後まで何の話か分からない?
修飾のしかたを見ても、英語と日本語の違いが感じられます。
英語くんの場合は、
Ì like girls who are intelligent and funny. (僕は、頭が良くて面白い女の子が好きなんだ。)
と、名詞を説明する言葉をその名詞の後ろに置きます。
一方で日本語ちゃんが同じ内容を言うとすると、
私は頭が良くて面白い人が好き。
といった感じで、どんな人なのかという修飾語は名詞の前に置きますよね。
極端な話ですが、これを話している途中で2人に雷が落ちて、会話が話している途中で終わってしまったとしましょう。
そうすると、英語くんの方は「好みのタイプの話をしてたんだな」ということが分かりますが、日本語ちゃんの方は「自分についての話なのかな」とも思えますね。
これが結論先行型かどうかの違いです。
なので、簡単にまとめると英語くんは、
- シンプルにいこう
- 細かい話は後でいい
というスタンスなのに対し、日本語ちゃんは
- 長くなってもいいわ
- 細かい話が重要なの
という感じです。
もちろん、場面によってはそうではないこともあると思いますが、このような傾向は感じることができると思います。
映画タイトルで英語と日本語の違いがよく分かる
そして、この両者の性格の違いがよく分かるのが、映画などのタイトルなんです。
分かりやすいものをピックアップしたので、比較しながら見ていきましょう。
アナと雪の女王
あのディズニーの一大ブームを巻き起こした映画を例に挙げてみましょう。
英語のオリジナルタイトルは“Frozen”です。日本語ではおなじみ、『アナと雪の女王』ですね。
どちらが元のタイトルかは重要なので、印(⬢)をつけておきます。
英語のタイトル“Frozen”は一語だけという潔さです。
「凍っている」という状態を表す言葉ですから、何か寒そうな、氷っぽい話なのかなというイメージが湧きますね。
一方で日本語のタイトルの方は、「アナと雪の女王」と、誰と誰の話なのかを説明しています。
英語に比べるとかなり具体的です。
千と千尋の神隠し
別の例も見てみましょう。今度は日本の原作です。
少女が不思議な世界に迷い込み、両親が豚になったり、イケメンの龍が出てきたりするあのジブリの映画・・・、そう『千と千尋の神隠し』です。
この映画、英語版のタイトルは“spirited away”なんですね。
もちろん日本語の方がオリジナルのタイトルです。
日本語のタイトルは、先ほどと同様、誰と誰のどんな話なのかを説明してくれていますね。
英語版の“spirited away”というのは、突然ひそかに連れ去られたり、持ち去られたりしたというような意味で、「何かが不思議といなくなったんだな」というイメージが湧きます。
日本語に比べて2語と、かなりのシンプルさです。
ノッティングヒルの恋人
続けて見ていきましょう。
あの有名女優と一般男性の恋愛を描いたラブストーリー。
英語の原題は“Notting Hill”です。ロンドン西部の高級住宅地の名前ですね。
そして、日本語タイトルは『ノッティングヒルの恋人』。
オリジナルの英語タイトルは地名だけというシンプルさで、ラブストーリーかどうかも分かりません。
ですが、その地域についての知識があれば、「なんだかおしゃれな話かな」という想像をかき立てられるタイトルになっていますね。
一方で、日本語ではしっかりと「恋人」の話だと教えてくれています。
日本人にとって“Notting Hill”はあまり馴染みのない名称なので、日本語タイトルを決める上で配慮されたことでもあるのでしょう。
万引き家族
次は邦画にしましょう。
カンヌ映画祭で最高賞のパルムドールを受賞して話題になった、万引きする家族の映画です。
日本語タイトルは『万引き家族』。
英語では“shoplifters”になっています。
日本語の方がオリジナルタイトルで、そのままですが「万引きをする「家族」の話なんだな」ということが分かります。
英語の“shoplifters”というのは万引き犯のことなので、日本語のタイトルを知っている身としては、「あれ、家族はどこにいった?」という感じがしますね。
ですが、この1語だけのタイトルの方が、英語らしいシンプルさが際立っています。
ディス・イズ・アス
最後に、映画ではないですが今人気の、私も大好きなアメリカのドラマ『This Is Us』です。
日本語版タイトルは『ディス・イズ・アス 36歳これから』。
英語の方がオリジナルのタイトルですね。
英語タイトルは“This Is Us”「これが私たち」という、とてもシンプルなものです。
“us”と言っているくらいですから「何人かの人々のお話なんだな」ということは分かりますが、多くは語らないシンプルさですよね。
一方で、日本語の方は「36歳これから」という副題のようなものが足されています。
これがあることで、一気に「30代の人々の話なんだな」という具体性が増していますね。
英語タイトル、日本語タイトルの違い
いくつか映画とドラマのタイトルを見てきましたが、シンプルさを求める英語くんのタイトルの方が、想像をかき立てるような短めのタイトルでしたね。
一方で、説明したがりの日本語ちゃんの方は、誰のどんな話か伝えたいという感じのタイトルでした。
もちろん例外も多くあるのですが、日本語と英語の違いの面白さが感じられますね。
映画タイトルに見る英語の特徴 まとめ
- シンプルさを求める英語
- 説明したい日本語
- 英語:想像をかき立てる短めのタイトル
- 日本語:誰のどんな話か伝えたいタイトル
いかがでしたでしょうか。
今回は映画やドラマのタイトルを使って、英語の特徴や日本語との違いを探ってみました。
みなさんは英語のどんなところが面白いと思いますか?よかったら是非教えてくださいね!
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I am perpetually thought about this, thanks for posting. Valentine Cull Rama