to不定詞とは?これで根本から理解できる!英文法劇場~不定詞の王子様~[014]

to不定詞の正体が分かる物語 話すための基礎文法
to不定詞はじめに

話すための基礎文法、今回は「to不定詞」についてお話ししたいと思います。

みなさん、不定詞と聞いてどのようなイメージをお持ちでしょうか?

不定詞は難しい?

不定詞モンスター

英語学習という旅を始め、少しずつ英語を学んでいくと、突如「不定詞」というよく分からないモンスターが現れて躓いてしまった…

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さらに、「名詞的用法」、「形容詞的用法」、「副詞的用法」とよく分からない用語が飛び出します。

また、「こと、ために、ための」だの「~すべき」「~して」「~するとは」だの、いろんな訳が出てきますね。

不定詞がきっかけで、「何がなんだかよく分からないよ…」と英語を学ぶ気が削がれてしまった方もいるかもしれませんね。

ですが、不定詞がどういうものなのかという根本が分かっていれば、不定詞というのは特に怖いものではありません

そこで今回は、この「to不定詞」が一体どのようなものなのかを理解してもらうために、物語調にしてイメージしやすい形で説明していきたいと思います。

物語調で不定詞を分かりやすく説明!英文法劇場

英文法劇場はじまり

題して、「英文法劇場~不定詞の王子様~」

はじまり、はじまり。

みんなとつながりたい動詞

動詞の説明

むかしむかし、あるところに英語王国という国がありました。

その国では、動詞族と呼ばれる人々が王族として国を治めていました。

英語における動詞というのは、人や物事の動作や状態を表す言葉で、英文の中心的な存在です。

その動詞族の王子の1人にペンタロウという王子様がいました。

ペンタロウは王族として何不自由ない生活をしていましたが、1つ悩みを抱えていました。

つながりたい王子様

ペンタロウは国の人々で大好きで、よく城下町まで馬車で遊びにいきます。

しかし、国の人々の反応は、ペンタロウが期待しているものではありません。

ねえみんな、僕、もっとみんなのことが知りたいんだ。みんながどんなお仕事をしているかも知りたいんだ。

お、王子様!

それに、みんなともっとつながりたいんだ!

し、しかしペンタロウ様!あなたは王族のお方、私達なんぞと一緒にいるなんてとんでもない!

そんなぁ(泣)

動詞どうしは手を取り合わない

次に王子様は、他の王子がいる動詞の間に行きました。

ねえみんな、僕、もっと動詞どうしで仲良くするべきだと思うんだ。一緒に手を取り合ってさ。

何を言っているんだ、ペンタロウ。動詞族は王族、誇り高き一族だぞ。

私達は1人1人が知性と能力を磨き、独立して活躍しなければならないのだ!動詞どうしがつながるなんてみっともない!

そんなぁ(泣)

不定詞のメダル

困った王子様は、最後に王様のもとへ行きました。

父上、僕はもっとみんなとつながりたいのに、分かってもらえないんだ。どうしたらいいのかなあ。

ペンタロウよ、私も若い時、同じ様な悩みを持っておった。今こそこれをお前に与えるときなのかもしれんな。

これは、我々動詞族にに古くから伝わる[不定詞のメダル]というものだ。

これを身につければ、お前は相手次第で別の姿に変わることができる。きっと役に立つはずだ。

不定詞を使うときは「to+動詞の原形」

不定詞は動詞の原形

これをつけるだけでいいの?

そうだ、だが、不定詞のメダルを身に付けるときは、必ずありのままの姿でなくてはならないぞ。

ありのままの姿・・・そうか、不定詞のメダルを付けるときは原形になるんだね。

あっ、なんとなく僕の中の動詞の性質が抑えられていく気がするよ!

不定詞の名詞的用法のイメージ

名詞族の村

メダルを手にした王子様は、さっそく名詞族の村を訪れました。

よーし、着いたぞ。僕だって分からないように馬車は隠して…

ねえ、みんな!僕名詞族の1人として一人前になりたいんだ!名詞のお仕事を教えてよ!

ん?君は見ない顔だな…でも確かに私達と同じ名詞族だね。いいだろう、私についておいで。

やった、僕は名詞に見えてるんだ!

名詞の説明

まずは、名詞の性質の確認から始めよう。名詞というのは、人や物事の名前を指す言葉で、文章の中で主語や目的語になることができるんだ。

I like tennis.(テニスが好きです。)という文章のtennisは、スポーツの名前だから名詞だね。

この文章ではtennisという名詞がlikeという動詞の目的語になっているよ。

不定詞の名詞的用法

なるほど、僕もやってみよう!

名詞は目的語になれるんだから、I like play tennis.で「テニスをすることが好きです。」ってなるよね!

おいおいおーい、ちょっと待て。お前、動詞じゃないか。1つの文章に主語に対応する動詞、つまり述語になる動詞は1つだけだ!ここは俺がいるんだから、さあどいたどいた!

あっ、メダルをつけるのを忘れてた!これじゃただの動詞のままになっちゃうね。

今度はしっかり不定詞のメダルをつけて…I like to play tennis.と。

これで僕は名詞になって、目的語になれたよね。やった!僕、名詞さんのお仕事ができているんだ!

不定詞の形容詞的用法のイメージ

形容詞族の村

次に王子様は、形容詞族の村を尋ねました。

よいしょっと。

ねえ、みんな!僕形容詞族の1人として一人前になりたいんだ!形容詞のお仕事を教えてよ!

ん?君は見ない顔だな…でも確かに僕達と同じ形容詞族だね。いいよ、僕についてきて。

やった、僕は形容詞に見えてるんだ!

まずは、形容詞の性質から話すね。形容詞というのは、人や物事の様子や性質を表す言葉で、名詞を修飾することができるんだ。

It is a beautiful flower.(それはきれいな花です。)という文章では、beautifulが「きれいな」という形容詞で、flowerという名詞を修飾、つまり説明しているよね。

これが形容詞の大きな仕事の1つだよ。

不定詞の形容詞的用法

なるほど、僕もやってみよう!

ええっと、I have homework.(私には宿題があります。)という文章があるから、僕は形容詞として、このhomework(宿題)という名詞を修飾すればいいね。

ペンタロウ!言い忘れたが、不定詞は後ろから名詞を修飾するぞ!

そうか、じゃあ名詞の後ろにdoを置けば、「私にはするべき宿題があります。」になるよね!

おいおいおーい、ちょっと待て。またお前か、動詞じゃないか。1つの文章に述語になる動詞は1つだけって言っただろ!ここは俺がいるんだから、お前はそのままじゃいられないんだよ!

あっ、またメダルをつけるのを忘れてた!ただの動詞のままじゃだめだったね。

今度はしっかり不定詞のメダルをつけて…I have homework to do.と。

これで僕は形容詞になって、「やるべき宿題」という風に、名詞さんを修飾できたよね。やった!僕、形容詞さんのお仕事ができたぞ!

不定詞の副詞的用法のイメージ

副詞族の村

次に王子様は、副詞族の村を尋ねました。

よいしょっと。

ねえ、みんな!僕副詞族の1人として一人前になりたいんだ!副詞のお仕事を教えてよ!

ん?君は見ない顔だね…でも確かに私達と同じ副詞族ね。いいよ、私についてきて。

やった、僕は副詞に見えてるんだ!

副詞の説明

まずは、副詞の性質から話すね。副詞というのは、様態、頻度、程度、時など、まあ要は補足情報を表す言葉で、動詞や形容詞などを修飾することができるの。

I walked slowly. (私はゆっくりと歩いた。)という文章では、slowlyが「ゆっくりと」という副詞で、walkedという動詞を修飾、つまり説明しているよね。

これが副詞の大事な仕事の1つなの。

不定詞の副詞的用法

なるほど、僕もやってみよう!

ええっと、I went there. (私はそこに行きました。)という文章があるから、僕は副詞として、このwentという動詞を修飾する補足情報を作ればいいよね。

I went there meet her.で「彼女に会うためにそこに行きました。」でOKかな?

ちょっと待てちょっと待て!またお前か、動詞だろ!1つの文章に述語動詞は2ついらないんだ!さあ、どいたどいた!

いけない、またメダルをつけるのを忘れてた!ただの動詞のままじゃだめだったね。

今度はしっかり不定詞のメダルをつけて…I went there to meet her.でどうだ!

おいおいおーい!…ってあれ?何だ副詞か。なら大丈夫だな。

今僕は副詞になって、「会うために行った」という風に動詞を修飾できているね。やった!僕、副詞さんのお仕事ができたぞ!

不定詞の役割まとめ

王様へ報告

喜んだ王子様は王様のもとへ戻りました。

父上、父上!

おっ、ペンタロウ、戻ったか。不定詞のメダルはどうだった?

これすごいよ!僕、いろんなことが分かったんだ!

不定詞は名詞、形容詞、副詞になれる

ではペンタロウ、どんなことが分かったか、私に報告してみなさい。

OK!この不定詞のメダルの”to”と動詞の原形が組み合わさることで、動詞は名詞や、形容詞や、副詞のお仕事ができるようになるんだ!

うむ、そうだな。

だから、たとえば”to sing”とだけ見ても、それが名詞になるか、形容詞になるか、副詞になるかは、文章になってみないと分からないのだ。

そうだね、一緒になる相手や文脈次第で役割が変わるよね!

不定詞で繋がれる

もう1つ分かったことは、”to”と動詞の原形で「to不定詞」になることで、動詞は名詞とつながったり、形容詞とつながったり、そして自分と同じ動詞とまでつながることができるんだ!

そうだな、不定詞のメダルは間を取り持ってくれる、まさに魔法の道具だ。

これってすごいことだよね!

王子様の決意

僕はこの不定詞のメダルを使って、この美しい英語王国を治める僕と同じ動詞族のみんなと、僕の大好きな国のみんなをつないで、もっともっと素敵な国にしていくんだ!

英文法劇場おしまい

これにて英文法劇場、不定詞の王子様、おしまい。

英文法劇場~不定詞の王子様~まとめ

To不定詞まとめ
  • 不定詞を使うときは「to+動詞の原形」
  • 「to不定詞」になることで、動詞は名詞、形容詞、副詞の役割ができる
  • 「to不定詞」により、動詞は名詞、形容詞、動詞とつながることができる
  • 「to不定詞」は文章になってみないとどの役割をするかは分からない

英文法劇場、どうでしたでしょうか?「To不定詞」の正体や役割を分かってもらえたのではないかと思います。

不定詞についての細かい説明は、別の動画でお話ししていきますね。

この記事を書いた人
Momo

英語講師/翻訳者
英検1級/TOEIC980/全国通訳案内士
スタディサプリ講師(中学講座 - 英語)
2児のママ
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当サイトおよび同名のYouTubeチャンネル『みんなの基礎英語』では、主に
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