【これだけ押さえよう!】英語の5文型のポイントと見分け方をわかりやすく解説[038]

基礎から学ぶ英語の文型 話すための基礎文法
文型;使い方、比較、ポイント

今回は、英語の文型について説明します。

使い方や別の文型との比較、大事なポイントなど、文型を理解する上で重要な知識をご紹介します。

では、早速始めましょう。

英語の5文型とは?なぜ知る必要がある?

まず、文型とは何かについて確認しておきましょう。

文型とは

文型とは

文型は英語の基本の構造のことです。

文型は、4つの文の要素(主語、述語動詞、補語、目的語)を使って表されます。

述語動詞は単に動詞と呼ばれることが多いです。

この4つの要素は英語の頭文字で表され、それぞれS(主語)、V(述語動詞)、O(目的語)、C(補語)となります。

文の要素については以下の記事で詳しくお話していますので、よく分からないという方はそちらをご覧ください。

文型を知るメリット

メリット

細かい文型の説明に入る前に、まず文型を知るメリットについて考えておきましょう。

文型が分かると、英文がどのようにできているかが分かります。

それが具体的にどう役に立つかと言うと、構造が理解できるので英文が読みやすくなり、また自分で英文を作れるようにもなります。

文型を知るメリットは大きいですね。

文型を学ぶ上での注意点

注意点

ここで文型を学ぶ上での注意点についても少し触れておきたいと思います。

文型の理解は重要ではあるものの、あくまで基本の文の形だと思ってください。

言語は生き物のようなものなので、時を経て変化したり例外があったりと全てを型で説明することはできません。

また、つきつめて文型の分類を考えていくと、人によって解釈が分かれるものもあります。

文型は英語の並びの基本ルールなのでないがしろにしてはいけませんが、全ての文を文型にあてはめて理解しなければ!とこだわりすぎる必要はありません。

基本を押さえたら良しとして、その知識を土台に柔軟な頭で英語学習の道を進んでいってもらえればと思います。

各文型のポイントの解説

では、実際に文型を確認していきましょう。

5文型一覧と英文構造の基礎

文型一覧

文型は第1文型から第5文型まで、全部で5つあります。

これからそれぞれを詳しく見ていきますが、まず意識しておいてもらいたいのは、

どの文型もSV(主語、述語動詞)で始まる

ということです。

つまり、基本の英文の最小構成単位はSとVであることが分かります。

「〇〇が~する」とか「〇〇は~である」を先に言って、後に必要な情報を足していくイメージですね。

では早速文型を1つずつ見ていきましょう。

第1文型(SV)

第1文型

まず、第1文型です。

She smiled. 彼女はほほえんだ。

という文を例にしてみましょう。

文の要素を確認すると、

  • She・・・主語(S)
  • smiled・・・述語動詞(V)

となっています。

第1文型のポイントは、動詞には自動詞が使われるということです。

自動詞とは目的語を取らない動詞のことですね。

たとえば、go, die, live, happen, waitなどです。

“She smiled.”という文は、“smiled”の後に何も言葉を持ってこなくても、これだけで成立しています。

「~をほほえむ」とは言いませんから、目的語がいらない、それが自動詞ですね。

自動詞とこの後に出てくる他動詞については、以下の記事で詳しく説明していますので、よく分からないという方は是非そちらをご覧ください。

第1文型は一番短い文の型ですが、実際にはSVに他の情報を付け足して使われることが多いです。

たとえば、

She smiled at me. 彼女は私にほほえんだ。

や、

They live in Tokyo. 彼らは東京に住んでいる。

などです。

どちらも第1文型ですが、SV以外の言葉がありますね。

これは文の要素にならない言わばその他の情報(つまり修飾語)で、これらは基本的にはなくても文が成立します。

先ほどの“She smiled.”がそうですね。

ですが、“They live in Tokyo.”のliveのように、第1文型でもその他の情報が必ず必要な場合もあります。

第2文型(SVC)

第2文型

次は、第2文型です。

He is a teacher. 彼は先生です。

という文を例にしてみましょう。

文の要素を見ると、

  • He・・・主語(S)
  • is・・・述語動詞(V)
  • a teacher・・・補語(C)

となっています。

ここで大事なのは、補語(C)はここでは主語(S)を説明しているということです。

主語が“He”、補語が“a teacher”となっています。

この“a teacher”(先生)というのは、主語の“He”(彼)のことですよね。

このような関係性になっているのが第2文型の文です。

この補語の部分には、形容詞か名詞の役割をするものが来ます。

ここでは、“a teacher”という名詞が来ていますね。

他にも例を見ておくと、

I am happy. 私は嬉しい。

とか、

The sky turned gray. 空が灰色になった。

といった文が第2文型になります。

これらの文では補語の部分は形容詞になっていますね。

第2文型で使われる動詞には、状態、状態の変化、印象、感覚を表す動詞などがあり、be, become, seem, feel, lookなどが使われます。

第3文型(SVO)

第3文型

次は、第3文型です。

They like apples. 彼らはリンゴが好きです。

という文を例にしてみましょう。

文の要素を見ると、

  • They・・・主語(S)
  • like・・・述語動詞(V)
  • apples・・・目的語(O)

となっています。

目的語は、動詞の動作の対象になる言葉ですね。

ここでは“like”(~が好き)とありますから、何が好きかを言わないと文が完成しません。

そこで“apples”(リンゴ)を続けて、「リンゴが好き」と言っているわけです。

これが目的語ですね。

目的語には名詞の役割をするものが使われます。

第3文型のポイントは、他動詞が使われるということです。

他動詞というのは、目的語を取る動詞です。

like, have, learn, buy, teach…などがあります。

第3文型の文の例を他にも挙げてみると、

We cleaned the room. 私達はその部屋を掃除した。

とか、

I don’t know the answer. 答えが分からない。

などがあります。

補語(C)と目的語(O)の違い

補語と目的語のち外

ここで補語(C)と目的語(O)の違いを文型を比較して確認しておきましょう。

They became friends. 彼らは友達になった。

She has many friends. 彼女はたくさんの友達がいる。

です。

文の要素を見ていくと、1つ目の文では“They became”が主語(S)、動詞(V)、2つ目の文では“She has”がSVですね。

では、残りの部分はそれぞれどのような文の要素になるでしょうか?

それを考える上でまず、1つ目の文、

They became friends. 彼らは友達になった。

の“They”と“friends”に注目してみましょう。

この“friends”(友達)というのは、“They”(彼ら)を説明する言葉になっていますよね。

「彼ら」が「友達」になったからです。

つまり主語を説明していますので、この役割ができるのは補語(C)ですね。

では同じようになっているか、2つ目の文、

She has many friends. 彼女はたくさんの友達がいる。

も確認しておきましょう。

ここでは、“many friends”は主語の“she”を説明しているでしょうか?

違いますよね。

この文は“she has”とあるので、彼女が「何」を持っているかを表す言葉が“many friends“”ですね。

なので、目的語になります。

それぞれの文を文型で言うと、第2文型、第3文型となりますね。

第4文型(SVOO)

第4文型

では、第4文型に進みましょう。

I gave her a book. 私は彼女に本をあげた。

という文を例にしてみましょう。

文の要素を見ていくと、

  • I・・・主語(S)
  • gave・・・述語動詞(V)
  • her・・・目的語(O)
  • her・・・目的語(O)

となっています。

このように、動詞によっては目的語を2つ取れるものもあります。

さらに詳しく見ていくと、1つ目の目的語は~に(人)、2つ目の目的語は~を(物)となります。

他にも例を見てみると、

He teaches us English. 彼は私達に英語を教える。

She cooked me breakfast. 彼女は私に朝食を作った。

などがあります。

第3文型と第4文型の書き換え

第3文型と第4文型の書き換え

ではここで、第3文型と第4文型を比較してみましょう。

たとえば、先ほど確認した“I gave her a book.”という文は、SVOOになっていましたね。

第4文型の文です。

これは別の言い方でだいたい同じことを言うと、

I gave a book to her.

と言うことができます。

こちらの文では

  • I・・・主語(S)
  • gave・・・述語動詞(V)
  • her・・・目的語(O)

となっていて、“to her”の部分はいわゆるその他の情報で、文の要素には含まれません。

“I gave a book”に、誰にあげたのかという説明の“to her”がくっついていると思えばいいです。

なので、第3文型になります。

このように、第3文型にすると、前置詞“to”を使わないと先ほどの文とは同じような意味が出せません。

“to”は「方向+到達点」を表せる前置詞で、本が彼女のもとにわたったことを示しています。

この文の述語動詞(V)である“give”は「与える」という意味の動詞ですから、与える相手を“to”で表しているんですね。

もう1つ例を見てみましょう。

She cooked me breakfast. 彼女は私に朝食を作った。

です。

文の要素を見ると、

  • She・・・主語(S)
  • cooked・・・述語動詞(V)
  • me・・・目的語(O)
  • breakfast・・・目的語(O)

となっているので、第4文型ですね。

これを先ほどと同じように第3文型を使って言い換えると、

She cooked breakfast for me.

となります。

文の要素となるのは

  • She・・・主語(S)
  • cooked・・・述語動詞(V)
  • breakfast・・・目的語(O)

で、“for me”はカウントされないので、第3文型となります。

こちらの文では前置詞の“for”が使われています。

“for”は「~のために」といった意味で利益恩恵を表す前置詞です。

She cooked breakfast for me.

では、“She”(彼女)は朝食を作ったのですが、誰のためになるように作ったのかと言うと、“for me”(私のために)ということですね。

第5文型(SVOC)

第5文型

最後に第5文型を見ていきましょう。

He made me angry. 彼は私を怒らせた。

という文を例にします。

文の要素を見ると、

  • He・・・主語(S)
  • made・・・述語動詞(V)
  • me・・・目的語(O)
  • angry・・・補語(C)

となっています。また補語がでてきましたね。

第5文型のポイントは、補語(C)が目的語(O)を説明するということです。

目的語と補語の部分に注目すると、この“angry”という言葉は“me”(私)を説明する言葉ですよね。

「私」が「怒っている」からです。

これが補語の役割で、第5文型の特徴となります。

この補語の部分は形容詞か名詞の役割をするものが来ます。

他にも例を見てみると、

She left the door open. 彼女はドアを開けっ放しにした。

とか、

They called him Toshi. 彼らは彼をトシと呼ぶ。

などがあります。

第4文型と第5文型の比較

第4文型と第5文型の比較

ここで、第4文型と第5文型を比較してみましょう。

たとえば、

He made me a cake. 彼は私にケーキを作った。

という文と、

He made me angry. 彼は私を怒らせた。

という文を見てみましょう。

文の要素を見ると、“He made me”まではどちらの文も同じで、SVOとなっています。

では残りの部分はどうなるでしょうか。

2つ目の文は先ほど確認しましたよね。

He made me angry. 

“me”と“angry”に注目すると、“angry”は目的語である“me”を説明する言葉になっているので、補語(C)ですね。

なので第5文型となります。

1つ目の文、

He made me a cake.

も同じように“me”と“a cake”に注目すると、“a cake”は“me”を説明しているわけではないですよね。

「私」は「ケーキ」ではないですから。

なので、この文は「私にケーキを作った」という目的語が2つある文型、第4文型となります。

文型を決めるのは…

文型一覧2

以上で、5つの文型を確認しました。

もうお気づきかとは思いますが、文型というのは、動詞がどのような文の要素を取るかで決まります。

補語(C)なのか、目的語(O)なのか、などですね。

なので、英文では動詞が非常に大切です。

新しい動詞に出会ったら、普段から自動詞なのか、他動詞なのか、目的語を2つ取れるのかなどを意識して覚えていくことをおすすめします。

英語の5文型 まとめ

文型まとめ
  • 文型とは、英文の基本の構造のこと
  • 英文の最小構成単位はSV(主語、述語動詞)
  • 第1文型(SV)・・・自動詞が使われる
  • 第2文型(SVC)・・・補語(C)は主語(S)を説明する
  • 第3文型(SVO)・・・他動詞が使われる
  • 第4文型(SVOO)・・・動詞によっては目的語を2つ取れる
  • 第5文型(SVOC)・・・補語(C)は目的語(O)を説明する
  • 文型は動詞がどのような文の要素を取るかで決まる

今回は英語の5つの文型についてお話ししました。

この基本の形を理解して、自分で英文を読んだり書いたり、話したりするときの土台としてもらえればと思います。

このブログおよびYouTubeチャンネルでは、主に今回のような英文法や英文読解の説明をできるだけわかりやすく行っていますので、良かったらまた見に来てくださいね。

チャンネル紹介
この記事を書いた人
Momo

英語講師/翻訳者
英検1級/TOEIC980/全国通訳案内士
スタディサプリ講師(中学講座 - 英語)
2児のママ
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