『話すための基礎文法』、今回は「現在形」についてお話ししていきたいと思います。
英語の時制の基本になる大事な形なので、この記事を通してしっかりと現在形のイメージを持っていただければ幸いです。
では早速、学んでいきましょう。
現在形の基本の意味
現在形は、「一般的な話をする」ときに使われる時制です。
もう少し具体的に言うと、「いつも起こること」や「繰り返し起こること」を話すときに使うのが現在形になります。
現在形を時制のイメージで捉えてみると、現在形が指すのは「今を中心としたある程度の期間」です。
つまり、今この瞬間だけをピンポイントで指すのではなく、ある程度の期間にあてはまることを話すときに現在形を使うわけですね。
極めてシンプルに現在形の内容を説明するとしたら、現在形は「普通はそう!」と言えることを指すときに使用することになります。
具体的な例を見ていきましょう。
たとえば、
I speak English.(私は英語を話します。)
という文章では、「私は(普通は/普段は)英語を喋ります。」と捉えることができます。
また現在形が指すのは、今この瞬間だけでなく、今を中心としたある程度の期間でしたよね。
つまり、「3秒前は英語が喋れなかった」とか「3秒後に英語が喋れなくなる」という短期的なことでなく、普通の状態の、今現在の事実として「私は英語を話します」と言っているわけです。
She is a doctor.(彼女は医者です。)
という文章も、「(普通/普段は)彼女は医者(という状態)です。」という意味になります。
この文章についても、少し前も医者であったし、これから少し先もきっと医者のままであるということが読み取れます。
英語の現在形の3種類の使い方
では、現在形のイメージを持っていただいたところで、もう少し詳しく現在形の使い方を見ていきましょう。
現在形の使い方は大きく3つあります。「現在の状態」、「現在の習慣」、「一般的事実」です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
現在の状態:~である
まず、「現在の状態」です。
これは、あえて日本語で言うなら「現在~である」という状態を指す現在形です。
たとえば、
She is a writer.(彼女は作家です。)
という文章は、「彼女は(今)作家(であるという状態)です。」と捉えることができます。
Do you like dogs?(あなたは犬が好きですか?)
と言うと、「あなたは犬が好き(という状態)ですか?」と聞いているわけですね。
また、
He doesn’t have a laptop.(彼はノートパソコンを持っていません。)
という文章も、「彼はノートパソコンを持ってい(るという状態にあり)ません。」という意味になります。
「現在の状態」に使う動詞は状態動詞
ここで動詞に注目してみると、「現在の状態」を指すときに使われる動詞は「状態動詞」であることが分かります。
状態動詞と動作動詞については前回の記事で説明しましたが、簡単にここで復習しておきましょう。
状態動詞というのは、「同じ状態が長い間続く」ときに使う動詞のことでした。
たとえば、
I like fish. (私は魚が好きです。)
と言うと、魚が好き(という状態)だということですね。
現在の習慣:普段すること
では、2つ目の「現在の習慣」を見ていきましょう。
これは、「普段すること」を言うときに使う現在形です。
I get up at 7 every day. (私毎日7時に起きます。)
と言うと、普段(普通は)7時に起きるということですね。
Does she speak English?(彼女は英語を話しますか?)
という文章も、「彼女は(普段/普通)英語を話しますか?」という意味になります。
また、
They sometimes go fishing?(彼らは時々釣りに行きます。)
という文章でも、彼らが普段釣りに行くという習慣を表していますね。
「現在の習慣」に使う動詞は動作動詞
ここでも動詞に注目してみると、「現在の習慣」を指すときに使われる動詞は「動作動詞」であることが分かります。
動作動詞は状態動詞の対になるもので、「1つのまとまりの動作や行為」を表す動詞でしたね。
“walk”や”jump”など、具体的な動作や行為が思い浮かぶものであれば、多くの場合その動詞は動作動詞に当てはまります。
状態動詞と動作動詞についてもっと詳しく知りたいという方は、是非前回の記事をご覧いただければと思います。
一般的事実:一般的な事実や真理
最後に、「一般的事実」に使う現在形です。
要は、一般的な事実や変わらない事実(真理)について話すときに使う現在形のことです。
たとえば、
The earth goes around the sun. (地球は太陽の周りを回っています。)
というのは、変わらない事実、真理ですよね。
このようなことを話すときには現在形を使うことになります。
Water freezes at 0 degrees.(水は0度で凍ります。)
と言うと、これも変わりようのない真理ですよね。
同様に、
There are 12 months in a year.(1年には12ヶ月あります。)
というのも一般的な事実ですから、このような話をする際には現在形を使います。
いずれの場合も基本のイメージは「普通はそう!」
以上、現在形の3つの使い方を見てきました。
いずれの場合も、簡単に言うと「普通はそう」「普段はそう」と言えることであれば、現在形を使うことがお分かりいただけたかと思います。
現在形 まとめ
- 現在形は一般的な話をするときに使う時制
- 今を中心としたある程度の期間を指す
- 使い方は大きく3つ:
- 「現在の状態」、「現在の習慣」、「一般的事実」
- 「現在の状態」は状態動詞、「現在の習慣」は動作動詞
- 基本のイメージは「普通(普段)はそう!」
今回は、現在形についてお話ししました。
次回以降で別の時制についても説明していきますが、時制はあくまでこの現在形がベースとなって変化していきます。
そのため、この記事を通してしっかりと現在形のイメージをつかんでいただけていたら幸いです。
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